眠気を押し殺してボイトレ、ワークショップへと向かった。
今日の歌は声量・表現力にも欠け、ちっぽけなものだった。
毎日の仕事を言い訳にろくに歌も歌ってないので当然である。
今日は「俺っていつも言い訳ばかりの人生を送ってるんだなぁ。」と
改めて気付かせてくれた本に出会った。
それは布袋寅泰著の「秘密」
まだ全部読み切っていないのだが、
昼前に購入し、
一気にその本の魅力に吸い込まれ読み進めた。
分かってはいることなのだが、
人々を惹き付け、尊敬される人の裏側には数々の努力と苦悩の日々がある。
布袋寅泰も当然その一人である。
彼は母(布袋)、父(柳川)の子として群馬県高崎市で生を受けた。
父が韓国人であることから、両親は夫婦別姓で結婚生活を送っていた。
周りとは類をみない裕福な家庭に育ち、
両親のド派手な生活ぶりは地元でも有名だった。
非常に裕福で一見幸せそうな彼の生活にも、
数々の試練が訪れる。
彼の幼少時代の昭和40年代は、
韓国人・朝鮮人に対する差別が酷く、
韓国人の父を持つ彼は当然のことながら周りから冷たい視線を浴び、
差別の対象となる。
厳格の父の仕事は貿易商。
1年の4分の3を海外で過ごし、
多くを語らない父のホントの仕事は布袋自身もあまり知らない。
優しさ溢れる庶民的な母は、
父を信じ、父のいない家庭を守り続けていた。
しかし、布袋が高校の時にその家庭も崩壊を迎える。
原因は父が祖国である韓国にも別の家庭を持っていることが判明したからである。
子供も二人いるってんだから驚きである。
当然両親は離婚し、母は父の借金まで背負わせれ、
裕福な家庭から一気に奈落の底へと落とされるのである。
これ以上の詳しい話は本を読んで頂くとして割愛させてもらうが、
そんな激動の時代を過ごした彼も、
ロックとギターを愛し続けたお陰で自分を見失わずに済んだ。
夢を見て上京してからも苦悩の日々が続いたわけだけど、
努力をしてるからこそ、
運命的に氷室京介と出会い、成功を収め、今の地位を築く。
何やってんの俺?
彼らと比べるのも全く持って可笑しな話だが、
この本を通じて、つくづく俺ってダメな人間だと痛感した。
今までの人生で自信を持ってこれは人一倍努力したと言えることが何一つ無い俺。
言い訳ばかりの人生・・・。
恥ずかしくて周りにはあまり言っていないが、
趣味で始めたボクシングもトレーナーにプロテストを受ける機会を
大学4年の時に急遽与えられたことがあった。
そん時は就職活動真っ只中で、
毎日のようにジムに通うも、
顔を腫らすわけもいかず、
スパーリングもろくにしない、
ストイックに走り込む事も出来ず、
結果は当然受かるはずもない。
かなりそん時は悔しかったが、
何かを言い訳に努力を怠った自分の当然の報いである。
英語を勉強するきっかけを掴む為や自分を磨く為に
単身でアメリカに渡った時もそう。
4ヶ月を過ごしたわけだが、
刺激を受け、帰国した後も英語の勉強は怠らないと言い聞かせたにも関わらず、
仕事の忙しさなどを言い訳に中途半端に終わる。
こんなことを挙げ出したら切りがない。
俺って何やってんだろう。
「秘密」を読んで急にそんな思いが込み上げた。
気分を晴らす為にヒムロックの新曲「EASY LOVE」を流し、
自ら力一杯歌い上げるも、
悔しさで溢れる涙が止まらなかった。
このままじゃダメだ!
こんなんじゃイイ表現者になれるはずもない。
この悔しさをバネに変わるしかないのである。
今更過去を振り返ってもしょうがないから、
同じ過ちを繰り返さない為にも、
これからは大きな目標に向かって惜しみなく努力をして行こうと思う1日となった!